夫が亡くなったら、残った夫の親の面倒はどうしたら良いのかと悩んでいるもけっこういますね。
夫の親の面倒をみるかどうかは、環境によって、だいぶ違います。
夫が亡くなっても、義理の親の面倒をみないといけないの?
又は面倒を見たとしても、夫の親と一緒にいたほうが得?
夫の親は良い人だから、最期まで介護を含めて面倒をみてあげたい?
絶対にもう付き合いたくないと思えば、書類を作って役所に出せば赤の他人になり、一生かかわらなくても大丈夫です。
夫が亡くなったら義理の親の面倒は見たくない、縁を切ることできるの?
夫の親の面倒や介護を見たくないけど、夫の兄弟姉妹は遠くに離れていたり知らん顔。
いくら夫の親が近くにいても、夫は亡くなったのだから、義理の親とはもう縁を切りたい場合もありますよね。
良くしてくれたわけでもないし、夫の嫁だったからと言っても、もう夫はいないのだから関わりたくない場合はどうしたら良いのでしょうか?
一緒に住んでいない場合は話し合いで「息子さんが亡くなったので、これで私はこの家とは関係なく生きていきます」
「お元気でいてください。今までありがとうございました」
と言って、話がおさまれば良いですが、夫の嫁だから義理の親の面倒をみるのは当然と思っている場合、やっかいです。
良い人で今まで良くしてくれたなら、いつまでも関係を切らさない気持ちにもなると思います。
そうではない場合、死後離婚(姻族関係終了届)を役所に提出すれば、もう夫の親とは関係が絶ちきれます。
亡くなった夫のお墓に入りたくない場合も、その手続きをすると良いです。
死後離婚をしても、戸籍はそのまま!
夫の親との関係を絶ちたいから姻族関係終了届を出したとしても、戸籍は変わりません。
分籍届と言う手続きをして、自分の新たな戸籍を作って初めて死後離婚のような状態になります。
夫が亡くなったら、結婚前の苗字に戻りたいという場合なども戸籍上の名前を変えておいたほうが良いですね。
仕事場などでは、戸籍が変わらなくても苗字は以前のままとかありますが、死後離婚で何もかも離縁したいとなれば、手続きをして書類を提出したほうがスッキリしますね。
夫の親の面倒を見たほうが得な場合もある!
私の知り合いは、夫が亡くなってから何十年も経ってますが、夫の実家にずっと住んでいます。
もちろん子供も生まれ、2世帯でお嫁さんが畑も手伝い、食事もお嫁さんが作ってます。
子供たちはおばぁちゃん、おじぃちゃんと仲良しです。
夫が亡くなった場合、その環境だとその家から出ていけと言われても仕方ありません。
もしも夫の名義だったら、そこにいても大丈夫ですが夫の親付きです。
夫の高齢の親に「この家から出てって!」
何て言えないですものね。
それがいやな場合は、家は捨て出ていく、その代わり夫の親の面倒は見ないという形も出来ます。
先ほどの死後離婚(姻族関係終了届)の手続きをすれば、その家から出て親の面倒を見なくても構わないのです。
でも、家を出て家を借りてとなると、今までのようにはいきません。
夫の親も良い人、そして家もある!
子供たちから祖父、祖母を話すことも出来ない。
そんな場合は、夫が亡くなってもその家に残って、今まで通りの生活をしたほうが良いかもしれないですね。
夫の親の介護も覚悟しなければなりませんが、もはや夫の親は自分の親同然のような関係になれば、むしろ面倒をみてあげたい気持ちになるでしょう。
また、いつかは夫の親もいなくなる時が来ます。
そうなると、相続の問題が絡んできますが、たとえ義理の娘と言う嫁の立場であっても、自分たちの面倒をみてくれたということで、嫁に渡すという遺言を残してくれることもあり得ます。
自分の子供よりも嫁のほうが良くやってくれていると思えば、財産も嫁のほうに全て残すという気持ちになってくれる可能性もあるのです。
もしも夫に兄弟、姉妹がいる場合は相続財産でもめることもなきにしもあらずですね。
公正証書にちゃんと遺言が書いてあれば、誰が何と言おうと遺言通りになります。
なんで実の子供に財産がなくて、嫁に財産をあげてしまうの?
ともめたとしても、そこは公正証書の力は変えられません。
ただし、遺留分として財産の請求が相続人にはありますので、全ての財産が嫁に行くとは決まったわけではないのです。
遺留分はいらない、親の面倒をよく見てくれてありがたかったと夫の兄弟姉妹に言われれば、そのまま財産は嫁がもらっても良いのです。
そんなの面白くないと思った身内は遺留分請求をすれば多少なりとも財産は入ります。
ただ家だけの財産となると難しいです。
そのあたりは、お金を作って家は自分たちのものにするような工夫が必要になる場合もあります。
遺留分のお金がない場合、家を売ってと言うことにもなりかねません。
どちらにしても財産はすべて嫁にとなったら、どう考えても得ならそのような形を取ったほうがお得です。
私の友人がまさしくそれでした。
夫の両親の面倒をみて、最後まで介護をした結果、夫の両親は財産を嫁である私の友人に全てあげると遺言状に記したのです。
義理の父も、義理の母も嫁に全財産を!
と公正証書を作りました。
その後、やはり面白くない夫の兄弟からは遺留分請求が来た場合、法的な配分の計算で現金を渡さなくてはならないのです。
それでも財産はかなりもらった友人。
その後マンションも購入。
まとまったお金も入りました。
夫の親は良い人たちだから、面倒を見たのと言う友人です。
でも財産がすべて私にくれるという遺言を書いているとは思わなかったわ!
と、驚いたと同時に夫の親の愛情に感謝してました。